第44章 変態でした △
「……あれ、燭台切さんこんなところでどうしたんですか?」
燭台切「っ……あぁ……君か」
これくらいの身体の火照りなら部屋まで歩くことは可能だったが、もう少しこの場で熱を冷ましたくて座っていたのに、この熱の原因である彼女の姿に身体が反応してしまう。
「お酒も飲んでないのに酔ってるんですか?それとも体調不良……そ、それなら鶴丸さんを呼んでっ」
燭台切「待って」
どこかに行こうとする主に手を伸ばしてその白い手首を掴むと、驚いたようにこちらを見つめる姿にぞくっとした。
手を引いてしまえばバランスを崩した主は僕の腕の中に飛び込んでくると心底申し訳ないといったように謝り離れようとするのを抱き締めることで制しては今度は動揺するように、言葉になってない、何を言っているのかわからない言葉を並べているのを聞いてクスッと笑う
燭台切「君は本当に可愛いね……今日の主はいつも以上に可愛くていい匂いがするよ……」
耳元で囁くと小さく身体を震わせ、離れられないとわかっていながらも離れようと力をいれているのがわかって、それが抵抗なのだとわかると変な気持ちになった。
何で、君が……僕を拒むの?
燭台切「ねぇ、主……僕を見てよ」
「ッ……燭台、……んッ……ぅ」
主の唇が開いて僕の名を呼ぶ前に唇を塞ぐと驚いたように目をぱちくりとさせている姿に笑みが零れる。
可愛いなぁ。
啄む様な口づけを繰り返すとまるで受け入れたかのように目を閉じる主が可愛くて堪らなかった。
「燭台切さ……ッ……」
切なげに漏れる主の声に優しく頬を撫でてから今度は深く舌を差し入れると舌同士を絡ませようとしてうまくいかずに涙目になっているのが可愛くてしばらくはそのまま好きなようにさせてあげた。
一生懸命にやっている姿を見ているだけで癒されていたがうまくできずに泣きそうになっているのがわかると僕から教えるようにゆっくりと舌を絡めてあげると嬉しそうに表情を変える姿もまた愛しくて夢中になった。