第44章 変態でした △
燭台切「目を閉じたまま歩くのは危ないと思うんだけどな……」
「燭台切さんを守るためには仕方のないことなんです……」
結局、その場にいることはできないので目を閉じたまま歩くということで落ち着いたのだが手を引かれていても結構怖い。
そのせいで歩くのも遅いので燭台切さんを困らせてしまっていることに申し訳ない気持ちになった。
でも、仕方がないのだ。
私とて誰彼構わずそういうことをしたいとは思わないし、私が原因で傷つけてしまうのも嫌なのだ。
燭台切さんを守りたくて目を閉じているのだが先程想像した内容を思い出してしまうと変な気分になってしまいそうだ。
これじゃ本当に変態みたいで……
「わっ!」
燭台切「危ないッ……」
何かに躓くと転げそうになったところを燭台切さんが支えてくれたおかげで転ばずに済んだが驚いたせいで目を開けて燭台切さんのことを見てしまったので一気に血の気が引く。
え、やば……どしよ……
「あ、あの……私、そんなつもりじゃ……」
燭台切「ん?」
「…………なんとも、ないのですか?」
燭台切「えっと……何が?」
燭台切さんは私の目を見ても平然としている。
鏡がないので今どうなっているかわからないが多分まだ赤いはずなのに燭台切さんは本当に何が言いたいのだろうというように首をかしげていた。
……どういうことだ。
「……ほ、本当に何ともないのですか?苦しかったり暑かったり……私を欲望のままにぐちゃぐちゃに犯したいとかそういうこと思ってないのですか!?」
燭台切「なッ……女の子が何てこと言ってるの!そういうこと言わないのっ」
軽く頬を摘ままれると燭台切さんは本当に何ともないように平然としていた。
これは……ついに、そういう気分にさせる効果がなくなった、ということなのだろうか。