第42章 訪問
「さてさて、そろそろおいとましますっか!」
「もういいんですか?電話ならしつこいくらいに切らないのに」
「あんま拘束しとったら奴らに悪いし……それに俺、一部のやつらに敵対視されとるから斬られそうでがくぶるなんよ」
「は、はぁ……そうですか……では、近くまでッ……み、見送ります」
どうやら帰るようなので礼儀として見送りくらいはしようと思い立ち上がろうとすると足がしびれて顔を歪めてしまうがすぐに笑顔を浮かべて外の方に歩こうとするがすごいじんじんする。
「……ん、あんがと」
「ではこっちから……わっ!」
そのうち消えるだろうと我慢していたがちゃんと立っているはずなのにしびれのせいでふらついてしまうと、すぐに政府の人に支えられた。
うわ……距離が近い。
「足、しびれとるやろ無理せんと休……」
政府の人の言葉が途中で途切れたので彼の顔を見ると外の方を向いて苦笑いを浮かべていたのでなんだろうと同じ方向を見ると……
石切丸「ずいぶんと仲がいいんだね」
「あ、あのこれは……」
「ちゃう、ちゃうから!俺、巨乳好きやけどこいつタイプちゃいますから」
「き、巨乳じゃないです!」
「そんなもんぶら下げて巨乳ちゃうなんて全国のペッタンコに謝れ!」
セクハラだ。
立派なセクハラだ!
石切丸「……はぁ、君はこっち」
「わッ……」
腕を引かれるとまだしびれがおさまってないのでバランスを崩しそうになると石切丸さんにしがみつくが、自分でやったことなのに恥ずかしい。
なんか不思議な匂いする……例えるなら田舎の実家に帰ったような安心する匂い。
田舎に家なんてないけど。