第42章 訪問
「行こうかって言いたいところだけど一応私のことを気にして来てくれたお客さんだからお相手しないと失礼だから後で遊んでくれる?」
乱「……そっか、ごめんね?」
「乱ちゃんは謝らなくていいんだよ?遊んでくれようとしたその心が嬉しいの……他の子達にも伝えてくれるかな?遊べなくてごめんねって」
乱「はーい!じゃ、またね主さん」
乱ちゃんは笑顔で去っていく。
本当に……嵐のように来てすぐ去ってしまうな……うちの子達は。
可愛いからいいけど。
「……ブラック本丸の刀と聞いていたのに……もう打ち解けたんですか」
「いえ?そういうわけではないんです」
「でもあんなに仲良さげに話して……」
「そう見えたとしても彼らの心にはまだ恐怖心と疑心が残ってます……私と接することで本当に信用していいのか探っているって感じですよ」
私がもう少し包容力のある人間だったならよかったのにな……。
二人は理解できなさそうに私のことを見つめてくるが無理にわかってもらおうとは思っていない。
これは私たちの問題なんだし……いや、でも……私を審神者に誘ってくれたあの人が理解できてないわけがない。
相変わらず不思議な人だ。
「ならば、関係は……あまり仲がよくない感じですか」
「普通、ですね。私のことを信じたいって気持ちとまた裏切られたらって気持ちで不安にもなっているので無理に仲良くなろうとはしないで今は見守るつもりです……」
寂しいことではあるが彼らが私を信じようと思えるような審神者になればいい、それだけだ。
それまでは無理に構わずにいた方がいい。
ゆっくりと仲良くなればそれでいいのだ。