第39章 吸血
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「お腹いっぱい……」
お風呂から上がった後は一度部屋に戻って着替えようとしたのだが面倒だったので下着だけ身に付けてからそのまま食堂に行ってみんなと食事をした後……怒られた。
歌仙さんにまた怒られた。
今日は怒られるようなことはしてないのに、と不満に思っていたが原因は服にあったようで、この白装束……とても薄いのだ。
食後に破廉恥だとかなんとか言われて怒られて、ちょっと……いや、それなりに拗ねている。
服を忘れたのは私が悪かったとはいえ、タオル一枚でいたら怒られ、服を着ていても怒られてって……こんなに怒られたらさすがの私とて拗ねてしまう。
燭台切さんが止めてくれなきゃもっと続いていただろう。
「幸いにも政府の人にもらった下着を身に付けてたら恥ずかしさは半減ではあるけど……そう考える辺り、やっぱり女子力落ちてるのかな」
あの日、飴玉をもらった日に小さな紙袋をもらった。
そのなかには私好みの可愛い下着が入っていて異性から下着をもらうなんて初めてだし選んだのが政府の人となると複雑ではあったが今では気に入って使わせてもらっている。
けど……サイズがぴったりなことには政府の人に問い詰めたかったが買ってもらった立場なのでなにも言えないでいる。
「白装束が薄すぎるからって燭台切さんにジャージの上着を借りてしまったが……ぶかぶかだな……」
ぶかぶかで暖かくてほんのりお味噌汁の匂いが……あ、ほっとする。