第2章 仲間
「こんにちは。新しくこの本丸に配属された審神者のなつみと申します……眼帯のお兄さんから手入れさせていただいてもよろしいでしょうか?」
?「あ、あぁ、お願いするよ」
「話せる余裕はあるのですね……元気そうに見えても重傷には違いないのでさぞかしお辛いだろうとお見受けします。現在の私はまだなりたてということもあって手入れ道具も資材さえもありません。なので特別な手入れとなりますがよろしいでしょうか」
?「特別な……?それはいいけど、ずいぶんと真面目な子なんだね」
真面目と言われるほど……いや、真面目なのだろうか。
けど、彼から見た私は落ち着いて話しているように見えても内心ではキスのことしか考えてなかった。
重傷限定の特別な手入れ。
こんなにも、意識がはっきりしている人にそんなことをするなんて……いや、寝込みを襲うようなことも良くないけど。
「まずは……お名前を伺っても?」
燭台切「僕は燭台切光忠。よろしくね」
「……警戒、なさらないのですか」
燭台切「警戒か……君は僕たちを傷つけるつもりなのかな?それなら僕だって……」
「そんなつもりはありません。私はあなた方刀を癒し、この本丸で幸せを感じてもらえるように生活環境を整えるのが……役目であり、私がそうしたいんです」
私がやろうとしていることは端から見たらただの、自己満足なことかもしれない。
そうだとしたって彼らを幸せにしたい思いは変わってない……自己満足でもなんでも、私がそうしたいと思ったから、そうするだけだ。