第2章 仲間
加州「ここだよ主……」
「なんだか緊張してきた。あ、そうだ鯰尾は刀剣達を探してきてくれる?ここの人たちの手入れが終われば余裕がありそうなら次の子も手入れしてあげたいから」
少し歩いたところで手入れの必要な刀達がいるとする部屋の前に着く。
清光が先に話してくれているだろうけど緊張はするものだよね。
襖を開けようとしたところで、そうだと思い付いたように鯰尾の方に振り返るとこのまま手入れが終えるのを見られ続けるよりも鯰尾には新しい、刀達を探すようにお願いした。
効率を考えたらそうした方がいいよね。
鯰尾「ここまで来てそんなことを言うなんて主……ひどい」
「ご、ごめん。任せちゃって……」
鯰尾「いいですよ。主のそういう優しいところ、俺は好きです!それじゃ……あっちの方見てきますね」
「好き……あ、いってらっしゃい」
深い意味はないのだろうけど、年の近そうな鯰尾に好きなんて言われるとドキッとしてしまう。
クラスメイトにいたなら鯰尾は男女関係なくモテていたのだろうな。
加州「主……?」
「じゃあ頑張りますか!」
そっと襖を開けると、やたら傷が目立つ……パッと見、二十代の眼帯をした青年と、隣には色黒の青年が壁にもたれ掛かるようにして座っていた。
そして、その二人の前に小さく唸っているのはこれまた青年。
見たところ重傷二人と中傷一人ってところかな。