第38章 女子力ってなんですか
「……はぁ」
歌仙「……」
「はぁぁぁぁ」
歌仙「なんだい!さっきから!」
「いえ、別に」
歌仙「なら自分の部屋に戻ればいいんじゃないかな?」
「……ここにいたいんです」
歌仙「…………またため息を吐いたら追い出すからそのつもりでね」
現在、私は歌仙さんの部屋にいた。
退屈だからここにいるのだが彼は構ってくれずに机に向かってなにかをしているので邪魔もできないため暇で仕方のない私はごろごろとだらけていることしかできずにいた。
……まんばくんのことがあってから三日が経った。
あの日のことは……よく覚えてなかったりする。
いや、ちがうな。
一度目の時の記憶は、ある……だ。
あの美しいお顔で笑った姿をみたあとから記憶が曖昧になっている。
あの日、目が覚めると畳の上に一人で残されていたのだ。
まんばくんがよく頭に被ってる布を私にかけて姿を消していた。
私に残されたものは、その布とたっぷりの……思い出さないでおこう。
そういうことに至ったのが夜になる直前くらいだったので、目が覚めると次の日の朝になっていたときは驚いた。
まんばくん……まんばちゃんは私を残してどっか行くし燭台切さんとの約束は破ってしまうし、夜食を運んでくれた燭台切さんには朝からとても怒られたしで……三日前のことなのになんか泣けてきた。
なぜまんばちゃんがあんなことをしたのか私にはよくわからないのだ。
私の体質が原因と考えれば納得できるのだが……多少は私の体質にあてられていただろうけど……なんかなぁ。
歌仙「きみ……それでも女人かい?」
「え……?あー……はい一応」
ぽけーっと空を、天井を眺めていたら歌仙さんに声をかけられ反応が少し遅れた。
なんか、呆れてますみたいな顔をしているけどなんだろう?
歌仙「主、そこに正座」
「はぁ……」
言われて、のろのろと起き上がり言われた通りに正座をする。
歌仙「……主、きみには雅さが一切感じられない!」
……はぁ。