第35章 マッサージですよ
燭台切「主はちょっと不器用なだけでみんなのことが好きなんだって正直に伝えればいいんだよ」
「いや、好きだけども……」
みんなの前で私は寂しいので構ってくださいって宣言するようなものじゃないか!
構ってちゃんでビッチ化しつつある主なんて誰が認めようと思うものがいる。
私が仕える側なら無言で去る感じなのに……
燭台切「みんなのことが愛しくて大好きなら信じてみよう?」
「それは……ずるい」
みんなが私のことをどう思っているかわからないが、審神者になって日は浅いこともあって私に警戒して接している刀はちらほらといるのは感じている。
長谷部なんて笑顔で接してくれているけど、なんとも言えない違和感らしきものを感じることが多々あるし、きっと私が怪しい動きをしたら斬ろうと考えているのだろう。
鶴丸さんだって私に構ってくれるが落とし穴に落としたり部屋籠りしていたら夜中に驚かしてきたり、玉ねぎを持ってきては目の前で刻み始めたりするし……絶対好かれてない気がする。
そんな中、私が自分が幸せになりたいのでみんなを幸せにしようと思ってます、なんて言った日にはあの可愛いショタっ子達も親の敵くらいの蔑んだ目で見てくるに違いないんだ!
燭台切「あ、主……?顔が真っ青だけど……」
「……嫌われたら、私……切腹するしか」
燭台切「いったい何を考えてたの!」
太刀達に嫌われた日には首ちょんぱなんて可能性も……ここに籠ろうかしら。
そう思っていたら浮遊感。
あれ、浮いてる……なんて思うと足が地についておらずなんかお腹辺りがちょっと苦しい。
え、なに……この状況何て言うんだっけ……あ、脇抱えだ。
「……って、なにしてんですか!伽羅ちゃん!」
伽羅「……あんた、面倒くさい」
……ショック死しそう。