第33章 部屋
「それじゃ、次に行こー」
顕現部屋……じゃなく、鍛刀部屋から出ると今度はどこを見てみようかなと向かいの部屋をそっと覗いてみると、どうやらそこはキッチン……台所?料理場……炊事場であった。
炊事場から特に見ることもないだろうと思ったがすぐに変だと気づく。
「ち、地下になんであるの……」
乱「え?あぁ……ほらあれだよ!重傷になった誰かの看病のために……」
「あぁ……そういうこと」
まだ手入れ道具を使った手入れをしてないからよくわかってないが、キスとかと違ってすぐに治るものでもないらしい。
それなら炊事場があるのも頷ける。
けど、地下で火を使うって……危なくないのかな。
「……とりあえず見ておく?」
乱「あるじさんに任せるよ」
気にはなるが長々と見ていても日が暮れそうなのでこっちはまた今度見ることにしよう。
すぐに重傷患者が来てしまうわけでもないので急ぎではないし。
「ここはまたの機会に見るよ……あっち見ようか」
乱ちゃんを連れて鍛刀部屋の隣のドアを開けると、そこもなにか特別なことをする場所だとわかった。
パッと見る限り立派な……なんだろう。
「石切丸さんが祈祷場所として好みそうなところだな……」
乱「ここは刀装部屋みたいだね」
「あぁ、確か玉作り……ここがそうなんだ」
政府の人からもらった紙束のどこかに書いてあった気がする。
ここからはこれぞ神を奉る場所!みたいな雰囲気があるな……神様奉ってないけど。
「ここにも資材を運んでおかなきゃね……」
乱「ねえねえあるじさん」
「んー、なーに」
埃とか被ってないかなと気にしながら回りを見ていると乱ちゃんが何やらうずうずとしている。
お手洗いかな……?
乱「あるじさんと石切丸さんって特別な関係なの?」
「……は、はぁ!?」