第27章 遠征
「燭台切さんが行くことは決まってますが、あと数名誰か一緒に……」
気づいてはいたが、遠征にと言ってかみんな私と目を合わせないようにしていた。
嫌、なんだろうな。
「立候補は……いないか。できればみんなの意思を尊重したいと思ってます。なのでとりあえず遠征に出たことある人、挙手をお願いします手をあげたからといってその中から選ぶようなことはしません」
そういうとおずおずと手をあげたのが、五虎退くん。
続いて秋田くん、前田くん、厚くん、薬研くん、乱ちゃん……待て、みんな短刀ばかりじゃないか。
短刀以外に、と探してみたが手をあげているのは短刀と……兼さん、骨喰……。
この部屋に全員集まったわけではないし、ここに来ていない誰かが行ったことあるって人もいるかもしれない……ぱっと見た限りでは長谷部と、清光……鶯丸さんなど数名の姿が見当たらない。
長谷部はわかるとして清光、どうしちゃったんだろう。
あんなに主ってなついてくれてたのに……。
「鯰尾、清光どこにいるか知ってる……?」
鯰尾「いや、見てませんね。昨日は……いや、一昨日……ん?その前でしたっけ……まったくといって見てません」
私も、本丸を歩き回ってばかりいるわけではないから遭遇することがないのかもしれないがまったくといって姿も見かけてないというのは変だ。
確か大和守くんと同じ部屋だったけど部屋に籠っていたり……いや、今は遠征の方をなんとかしなきゃ。
「乱ちゃん、お願いできる?」
乱「え……ボク?……うん、わかったボクに任せてよ!」
「ありがとう!じゃあ次は……まんばちゃんお願いします」
山姥切「写しの俺を遠くへやりたいのか……わかった」
「い、いや待って。そう思われるのはすっごく嫌なんだけど……えーっと……」
バランスよくといってもわからないからな……。
「堀川君……お願い、できますでしょうか」
堀川「え、嫌です」
「何で断るの!」
堀川「嘘ですってよろしくお願いします」
笑顔でいるが、きっと腹黒とかいう属性なんだろうな……今後、弄ばれそうで恐ろしいや。