第27章 遠征
「おはようございます!」
あのあと、食堂に向かう途中にいろんな刀剣男士とすれ違ったりしながら食堂につくとまずは挨拶をしてみた、が……
「あ、あれいない……」
食堂には苦笑いを浮かべている燭台切さんがいるだけだった。
さっきから結構な数の刀剣男士とすれ違ったりはしたがまさか、みんなもう食べ終えて……
歌仙「……主」
「ひっ……あ、あぁ……歌仙、さん……お、おはようございます……?」
背後から声が聞こえ、恐る恐る振り返るとそこには笑顔なのに目が笑っていない美しい刀剣男士が一人……歌仙さんが腕を組んで立っていた。
やばい。
またやってしまった……
歌仙「きみって子は……何度言えばわかるんだい!時間通りにも来ないでそんな汚い格好でここに来るべきでもないだろう!きみは食事よりも先に湯浴みをしてくるべきだ!」
「ご、ごめんなさい!すぐお風呂に入ってきます!」
そして私は食事よりも先に怒られ素直にお風呂に入ることになった。
あのまま蛍丸達と一緒に行っとけばよかったな……。
でも、まあ……また仲良くなれる人とも会えたし意味のないことではなかった、のかな。
山伏さん、優しくて元気な人だったし今後も仲良くやっていけそうだ。
あんなストレートに褒めてくれる人は珍しかったし、初対面であのフレンドリーさは今までにいないタイプだ。警戒とかそういうものがなかったからね……なんでだろう。
不思議に思いながら、まだ審神者になって数日、遅くとも順調にみんなと仲良く生活していけるよう頑張ろう!
歌仙「主!廊下に土を落として行くんじゃない!」
「ぅえッ……あ、あとで掃除させていただきます!」
仲良く、して……いけるもん。