第25章 川の字にお邪魔します
「明石、ちょっとくっつきすぎじゃない……?もしかして蛍丸に抱きついて寝てたりするの?」
明石「そないなことしたら怒られるだけで済みませんわ」
「なら離れてよ……お風呂から上がって身体は温もってるし、蛍丸あったかいし……さすがに暑い」
明石「ぐーぐー」
「寝たフリよくないよ」
蛍丸の子供らしい体温のおかげでとても暖かいのだが、後ろから明石に密着されると、さすがに暑い。
今さらだけど何で明石の隣で眠ろうと思えたんだろう。
こんな、なにもしなくとも色気を感じさせる歩くR18みたいな人の隣で……
「ま、いっか……お部屋にお邪魔させてもらってるから今日は許す」
明石「……ほんまええんですか?」
「やっぱり起きてるんじゃない……蛍丸がいいからって愛染や明石まで歓迎とは限らないでしょ……でも二人はなにも言わずに私と一緒の部屋で寝ることを了承してくれたからね」
蛍丸には嫌われてないとは思うがまだ私を信じられないって人がいるなかで二人はなにも言わず受け入れてくれた。
それだけでも、とても感謝していたりする。
私とて目の前で帰れとか拒絶されるようなことを言われたりしたら、ショックを受けるはずだ。
だから、なにも言わず様子見しておこうっと決めた二人には少なからず感謝している。
「……私だって感情はあるんだから、できれば信じてほしいし嫌ってほしくはないからさ……」
明石「……自分は、嫌いやないですよ。好きとも今は言えませんけど」
今は、ということは今後どうなるかわからないことを意味しているのだろうか。
みんなに認めてもらえるよう立派な審神者にならないと……
「頑張るよ。立派な主になれるよう」
明石「……そんな頑張らんでもええと思いますけど」
「でも頑張らないと認めてもらえないだろうし」
頑張って結果を出してこそ認められることだから、頑張ることは間違ってないとは思うんだけどな……。
明石は後ろでため息を吐いてお腹を撫でてきた。
なぜ撫でる。