第25章 川の字にお邪魔します
「たらいまぁ……」
愛染が寝ていたので、そっと襖を開けて中に入ると……蛍丸が布団の上でモゾモゾとしていた。
蛍丸「ふ、わぁ……ん、主……」
「もしかして……私が戻るまで寝ないで待っててくれたの?」
蛍丸「眠たいけど……一緒に寝たいから」
あら、かわいい。
布団の上でモゾモゾとしていたのは寝てしまわないようにモゾモゾしていたのか。
先に寝ててくれてもよかったのに……現に保護者様は背を向けてお眠りになられているし。
「蛍丸……隣、失礼するね」
起こさないように忍び足で蛍丸のお布団に入らせてもらう。
蛍丸の体温で温もっていたのか布団はとても暖かくてほっとした。
こういうの初めてだ……寝ようと布団を被ってもいつも冷たかったし
蛍丸「主……あったかい」
「お風呂上がりだからね……」
約束通り蛍丸を軽く抱き締めてぽんぽんと背中を叩いてやる。
こうすると赤ちゃんとか安心して寝るとは聞いたけど……さすがに蛍丸には効かな……
蛍丸「すぅ……」
早い。
数十秒前まで起きていたはずなのに……それだけ疲れているってことだろう。
これから……なんとかそこーぐん?ってやつと戦わせないといけないと思うと胸が痛む。
怪我、させたくないな……。
明石「主はん……」
「っ!ま、まさか起きていたの?」
編成はどうしようと考えようとしたところで背後から声が聞こえると思わずビクッとしてしまった。
寝ていると思っていたから右側にいったのに……起きてるなら愛染のいる左側をえらんでおけばよかった。