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【刀剣乱舞】月夜の華〈R18〉

第22章 近侍




「よっと……」


ふらふらしながら立ち上がり電気を消してから私は長谷部に近づいた。

さすがに明るいところでするのは何となく恥ずかしい……

後で怒られそうだけど、自分のしたことだ。

お説教もちゃんと受けようかな。
そう思って飴玉を口のなかに放り込むと、思いっきり噛んで粉々にする。

ちょっと痛かったが、まあなんとかなる。


「長谷部、ごめんね……んっ」


長谷部の頬に触れて無理に上を向かせると、返答を聞く前にその唇を唇で塞いでやった。

そうすれば長谷部は驚くが、私を突き飛ばしたりそういうことはしなかった。

ずるいかもだけど……私のこと嫌ってないなら、そういうことをしないと思っての行動だった。

口移しなんて初めてだが、舌の上に乗っている飴玉の欠片をうまく長谷部の咥内に移して、下手ながらも舌同士を合わせるようにして少しの間、そのなんとも言えない不思議な味を堪能した。


「ぷはっ……効くか知らないけど、なにもしないよりましだよッ……んん!」


飴玉の欠片がだいたい溶けたところで唇を離すが、長谷部は私に笑いかけたかと思うと即座に唇を塞がれた。

私もした側だから文句は言えないが、それはちゃんと理由あってのことだったので今キスされるのは納得いかない!

だが、長谷部はそんな私の思いなど気づくわけもなく好き勝手に咥内を蹂躙する。
わざとなのか無意識なのか、くちゅくちゅと音をたてはじめるとそれが恥ずかしくて冷めかけていた熱が上がっていくために私は強めに長谷部を押すがびくともしない。


「んッ……っ…ぅん!」


舌同士が触れあい、絡まり合う。
歯列をなぞったり舌に絡み付いてはじゅるっと吸い付かれ、ぞくぞくとして自分の声とも思えない声が出てきてしまうのが恥ずかしくて瞳が潤んだ。

良かれと思ってやってしまったが、もしかしたら……長谷部のスイッチをオンにさせてしまっただけなのかもしれない。

そう考えながらも、逃がしてはくれない彼に身を委ねるしかなかった。


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