第22章 近侍
「っ……は……は、長谷部これ食べて」
体温が上がっていくのがわかる。
熱くて熱くて……たまんない。
目の前がぼんやりとしてくらくらとして、座っていてもつらいほどだ。
でも、私はいいけど長谷部もこんな状態になっているのならなんとかしてあげなきゃ
手探りで机の上の瓶に入った飴玉を一つ取ると害はないはずなので長谷部に飴玉を渡そうとした。
鎮静剤的な効果もあると言っていたし試すだけなら……タダだ。
長谷部「いえっ……それは主が……っ」
「私は大丈夫だから食べてっ……」
原因の私がここにいたら意味がないとおもうけど、つらそうにしている人を放ってどこかに行けるわけがない。
それにこんな状態で外にいく方が迷惑だろうし、ろくに歩けもしないはずなのでどこかで頭を打ったりしても嫌だ。
熱さと気持ち悪さでまたどうにかなりそうなのを抑え、られるわけがなく下唇をがりっと噛むと口内に鉄の味が広がって顔を歪めた。
そして痛い。
「ッ……はは、呪いか……呪いで幸せにしたい子達につらい思いさせてちゃ主、失格じゃないの」
長谷部「あ、るじっ……くそっ!」
長谷部も我慢するにはきついものがあるようだ。
早い話……このつらさをなんとかするにはひとつだけ方法はある。
長谷部だって政府の人との話を聞いていたのなら、私の今の状態を理解しているはず。
だが、なにもしてこないのは……そういうことだろう。
「長谷部……」
「っ!離れろ!ぁッ……も、申し訳ありません……は、なれててください」
「……長谷部、ごめんね……私のせいでっ……」
石切丸さんとしたようなことをしなくてもこの熱を冷ます方法はあるはずだ。
薬研くんの時に、何事もなく終えたのを私は覚えている。
とりあえず私は落ち着いて、長谷部も……長谷部にはなにをさせよう。
考えようにも考えがまとまらなくて嫌になるな……まずは飴玉を試そうかな