第20章 口吸い
鯰尾「……主って……胸おっきいですよね!」
「っっ!き、君は本当になに考えてるのかな!?」
鯰尾「いや、だって目につくんですもん。主は綺麗で可愛いですけど……それ以上にその存在感は無視できませんって、触ってもいいですか?」
「ねえ、セクハラって知ってる?あとね触りたいなんて言うからには自分も触られる覚悟があるんだよね?」
鯰尾「え……俺は全然構いませんよ!俺のどこを触りたいんですか?」
私に触られるのは嫌だろうと思っていたりもしたがこちらが負けてしまうような勢いに圧されながらも鯰尾から少し離れた。
勢いがすごい……私は鯰尾のその勢いになんとも言えない表情になっていることだろう。
どこまでも元気な子だな……。
「あえてどこをって言うなら……頭、かな。頭を撫でさせてほしい」
鯰尾「頭、ですか……?構いませんよ!」
立ち止まってどうぞと屈んでくれるが、私は別に屈んでもらわないと手が届かないほど小さくはない。
鯰尾って私のこと小さい子供のように思ってないだろうか……。
たくさんの可愛らしい弟達に対してこんな感じに接しているから私にもこういう接し方になるのなら納得できないこともないけど……。
まあ、萌えるものはあるから良しとしよう。
「では失礼して……」
まずは軽くぽんぽんと頭を撫でてみる。
柔らかい。
全体的にさらさらでアホ毛らしきものが気になるが……うん、いい頭……じゃなくていい髪をしている。
鯰尾の髪を撫でていると不思議な感じだが、とても落ち着けるし、気分的にも悪くはない。
可愛いし……。
ポジションとしては薬研くんよりお兄さんで一期一振さんの弟だから……次男坊くらいに考えたらいいのだろうか。
同じ兄弟なら、どこかロイヤル感が……なさそうだな。