第17章 始まる朝
燭台切「紫芋の色かな……」
「ずいぶんと美味しそうな例えですね。でも美味しいですもんね紫芋」
もっと他になかったのだろうか。
もしくは芋をつけず紫だけでも……紫……藤、色。
そして茶髪……あ、あれ気づいてはいけないことに気づいてしまった気がする。
「……こ、こんのすけ!」
こん「は、はい!主様!お久しゅうございます」
名を呼ぶだけでどこからともなく現れる管狐。
神出鬼没ってこういうときに使うのかな。
「私の自慢の黒髪と瞳の色が変わってるの。なぜかわかる?」
こん「それならば刀剣男士の神気を多く注がれたのが原因かと思われます!そのお色でしたら石……むぐっ」
「それ以上は、なーにも言わなくていいですよ狐さん?それで……これは戻るの?」
可哀想だが口を掴むようにして押さえると涙目になったのですぐ離しておいた。
動物虐待はいけないからね。