第17章 始まる朝
それからしばらくして私は食事を完食させた後、すぐにお風呂に入った。
何かの間違いだと、髪を念入りに洗ったが……黒には戻らず濡れた髪のままバスタオル一枚を身体に巻いて服探しの旅に出ようとしたところをまたもや歌仙さんに見つかりお説教を受けた。
そして今は燭台切さんにドライヤーで髪をかわかしてもらいながら手入れを受けている最中だ。
「ドライヤーがあって助かった……欲を言えばトリートメントとかいろいろほしいけど」
燭台切「君の髪……本当に長くて綺麗だね……」
「毛先を揃えたりするのに軽く切ってもらう意外はいじってませんからね……」
髪は勝手に伸びるので手入れさえちゃんとしていれば綺麗な髪を維持できるのだが……なぜ、よりにもよって……
「焦げるかなぁ……」
燭台切「はは……これは焦げたとは言わないと思うよ。さっき気づいたんだけど君、いつもと瞳の色も違うよね」
「また瞳ですか……もしかして真っ赤ですか?」
燭台切「ん?いや、これは……」
前に来て間近で見つめられるとやはり照れる。
目を閉じてしまいたいが、瞳を確認しているのなら目を閉じるのはよくないだろうと思って見つめ返してやった。
眼帯だけを見つめて、ね。