第15章 変化
鶴丸「よっ、と……ちゃんと食べてるか?」
「ん、うんそれなりに……鶴丸さんはさっきから……何してるの?」
ひょこっと後ろから現れた白い物体と話ながらお腹がいっぱいになったので手を合わせてごちそうさまをした。
結構食べてしまったな…。
鶴丸「見回り、みたいなものだと思ってくれ。これだけ笑顔の溢れる食事は久しぶりだからな……」
「笑顔……ねえ、鶴丸さん。私はまだ挨拶くらいしかしてないけど……少しでもみんなの心を癒すことはできてるのでしょうか」
鶴丸「さぁ、どうだろうな?」
「じゃあ、鶴丸さんは……どう思ってますか」
鶴丸「……主が……君が来てくれてよかったと思ってるよ」
私は何も言えなくなる。
あぁ、嬉しいときって……声も出なくなるんだ……。
拒絶される、認めてもらえない、嫌われると思っていたために一人でも私がここにいてよかったと、そう思ってくれた人がいたことがたまらず嬉しくて愛しい。
「……鶴丸さん、ありがとうッ…すごく、すっごく嬉しい……大好き」
鶴丸「…………」
「……つ、鶴さん?」
鶴丸「は、ぁぁぁぁ」
うわ、大きなため息。