第15章 変化
?「あーるじ、あんたちゃんと呑んでんのかい?」
「水なら飲んでますよ……って、誰」
次郎「まだ言ってなかったっけ?アタシは綺麗な次郎で~す!」
「……次郎さん、お酒飲んでますね……あ、私は審神者の…………審神者です」
次郎「はいはーい、そんじゃよろしくぅ!」
酔っぱらいだ……。
お酒臭いけど……綺麗な人だな……私は座ってるから見上げる形とはなるがこれは隣に立っても同じだろう。
次郎さん、か。
よし、覚えた。
次郎「水なんて飲んでないでこっち飲みなよ~」
「私は未成年……一応、19歳になりますのであと一年は……」
次郎「そんなかったいこと言わないの~」
「うーん……じ、じゃあ規則は守って一年後まで飲みませんが、飲めるようになったときにはとびっきり美味しいお酒、一緒に飲みましょうね」
次郎「よし、それじゃ主が泣いて喜ぶくらい美味しいの見つけておくよ!よぉし飲むぞ!」
そう言って他の人に絡みに行く姿を見送った。
嵐のような人だったが、とてもいい人のようだ。
いつかお酒が飲めるようになったら、強くならないと潰されそうだな……まあ飲めるかすらわからないけども。
赤飯だけじゃ飽きてきたので、少し遠いが鯛のお刺身に箸を伸ばすが届きそうになく、仕方なく手近な卵焼きを食べた。
もぐもぐと咀嚼しながら回りを見渡す。
すき焼きがメインながら卵焼きやお魚といろんな料理が並んでいるがこれすべて燭台切さんが作ったのだろうか……
「あの、燭台切さんが用意してくれた感じですか?」
燭台切「ん?あぁ、食事のことかな?鶴さんや伽羅ちゃんが手伝ってくれたりしたよ。長谷部くんもいたし、歌仙くんも」
「そ、そっか……台所薪とかそういうのじゃなかったから使い方教えようと思ってたんだけど……大丈夫だった?」
燭台切「説明書があったからね。なんとかなったよ、ご飯の方もへっついがあったからね、美味しく炊けてたかな?」
「……へっつい……?」
なんだそれ。