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【刀剣乱舞】月夜の華〈R18〉

第15章 変化




◇◇◇


「ふ、わぁ」


燭台切「眠そうだね……もしかして、また無理をしたの?」


「はは……無理、させられたって感じですかね……」


結局あれから夕方まで離してもらえなかった。

不思議なくらい三日月さんが部屋を出ていってからだーれも、あの部屋の前を通ることはなかった。

いや、三日月さんが出ていく前から人通りがなくなっていたとすら思えるけど……


燭台切「石切丸さんから政府の呼び出しで出掛けたって聞いたときは驚いたよ……」


「私もその話がみんなに伝わってることに驚きだよ」


準備がいいというかなんというか……歩き回ってばかりいる審神者の姿がなければ気にするものもいるのに、なぜか私はお出掛けしたことになっていた。

政府の呼び出しでお外にお出掛け……。

だから誰も不思議には思わず探すものなんているわけもない……そしてそれを言った人は御神刀とも言われるあの石切丸さんだ。

鶴丸さんならいざ知れずあの人から聞いた話なら誰だって信じるだろう。


「……赤飯が美味しい……複雑ではあるけど。ごめんね買い物とか夕飯とかいろいろ任せちゃって」


燭台切「いや、それは構わないよ……僕がついていながら財布のなかを空っぽにさせてしまったことを申し訳なく思うよ……」


「……ま、まあ……当分の食事がなんとかなるのなら……私は大丈夫なので。それに歓迎会みたいなものと聞いてますし私のためと考えると嬉しいですから」


そして恐ろしいことに審神者部屋に置いてあったらしい、財布をおじいちゃ……三日月さんが持って買い物をして来てほしいと言ったらしいのだ。

私からの許可を得た、と言って……まあ、そのお陰で本来行くはずだった買い物も燭台切さんがいってくれたので美味しいご飯が食べられるわけなんだけど……


「……政府の人に給料とかないのか聞いておこう」


買い物に行ってくれたのは嬉しいが三日月さんが審神者が来たお祝いでもと話を進め荷物係の数名がはしゃいで高級食材をあれやこれやと勝手に買ってしまったらしく、夕飯はとても豪華な出来となっていた。

赤飯が美味しすぎて泣きそう……。


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