第10章 反省
「政府、さん……」
『ん?どーせ申し訳ないとか思ってるんやろうけど気にすんな……俺もいろいろ楽しいことさせてもらってるし……』
「すいません、なんか砂嵐みたいな音がうるさくなってきて聞こえないんですけど」
ざざっ、ざーみたいな気分の悪くなるような音に顔を歪めた。
いやな音。
怖い話は得意ではないがテレビとか近くにあったら叫びたくなるような音だよね。テレビから白い服を着た人が……考えないでおこう。
『おーなら、そろそろ通信がぶっつりいきそうやね……んじゃ最後に……呪いというものはだんだんと効果が強くなる。そしてうまく、呪いとつきあっていかないと今度は自分をコントロールできなくなる……』
「……えっと……」
何を言っているのだろう。
呪い……?
政府の人と一緒にいる人のことを言っているのだろうか……悪霊になりたくなくても自分をコントロールできなくなる、みたいな
『夜に力は強まるのはみんな一緒やさかい、気をつけや。そんじゃ、おやすみ……いい夢を』
「えッ…まっ……切れちゃった」
お礼は言えたし、目的は果たせたけど……なんだか引っ掛かる。
何なんだろう……。
あの人のいうことは冗談半分で聞くべきなんだけど言ってることがいつも適当で聞き逃してしまうのだが、たまに重要なことをさらっと言ってくることがあるから呪いというのが適当なのかそうなのかわからない。
できれば適当であってほしいけど……こんなにも広くてきれいな場所でも夜には、なんて絶対いやだ。