第10章 反省
堀川「僕の兼さんに、なんてもの見せてるんですか」
「勝手に私の身体見たのは兼さんだよ……こっちも恥ずかしい思いをしたわけなんだし」
堀川「全裸で本丸内を走り回るのに恥ずかしいんですか?」
「全裸じゃないよ!タオル一枚巻いてたし」
二人が倒れたあと、私一人ではどうにもできないと思って誰かを呼ぼうとタオル一枚で走り回っていたのは否定しない。
そこで見つけたのが堀川君、知らない人、清光だった。
三人にお願いして二人を部屋に運んでもらい布団に寝かせているのだが……
「本当にごめんね清光……疲れてるだろうに、運ぶの手伝ってもらっちゃって……」
加州「それはいいんだけどさ……主は女の子なんだからもっと自分を大事にすること!タオル一枚なんかでぜっ……たい、出てきちゃダメだからね」
「はーい……えっと…あなたもありがとうございました」
?「ん、いや構わないさ。いいもの見させてもらったからな」
「いいもの……まあ、気にしないことにします。お名前を聞いてもよろしいですか?」
長曽祢「おれは長曽祢虎徹という。贋作だが本物以上に働くつもりだ。よろしく頼む」
「虎徹さん……あ、服もありがとうございます」
加州「主、ちっちゃいからぶかぶかだけどね……けど、それがいい!」
「ちっちゃくない。虎徹さん手を出してもらってもいいですか?」
タオル一枚でいるわけにもいかず、気を利かして虎徹さんはシャツを私に貸してくれたのだが……大きい。
ワンピースみたいになっていいけどぶかぶかだから肩とか出てるし……今は服を借りられただけよしとしよう。
私は虎徹さんの手を握るとそこから霊力を流し込んだ。目立つほどではなかったが軽傷のようだったので気になったのだ。
「よし、これで完治しましたね」
長曽祢「あぁ、特別な手入れ方ってやつか」
「手入れ道具を用意してもらったあとでもよかったんですが……怪我している人を見ると放っておけなくて」
一度気になると夜とか眠れなくなるからね……。