第9章 お風呂でバッタリ
燭台切side
鶴丸「落とし穴をつくったら主は怒るか……いや、そこまで深く掘らなかったら…………何してるんだ光坊」
燭台切「やぁ……鶴さんッ…」
鶴丸「すごい汗だな……サウナってやつでもしてたのか?」
燭台切「はは……どうだと思う……?」
変になるかと思った。
真っ赤な瞳にほんのりと香る、甘い匂い……。
彼女のあの赤い瞳を見るだけで……
燭台切「鶴さんって……主の目、見たことある?」
鶴丸「新しい主のか?……確か、淡い蒼色をしてた気がするが……」
燭台切「うん、そうだね……あの子の瞳は……綺麗な蒼い瞳だった」
だった、はずなのに……脱衣所で見た瞳は真っ赤なもので……彼女がほしくて、めちゃくちゃにしたくて……
燭台切「鶴さん……僕、おかしくなったのかも」
鶴丸「光坊らしくないな……新しい主に変なことでもされたか?」
燭台切「……僕がしそうになっていたのかも」
鶴丸「え」
不思議な子だ。
もし、あの時……謝ってこなかったら、なにも言えないあの子に僕は何をしていたのだろう。
あのまま服を脱がせて何も身に纏わなくなった彼女の膨らみを撫で、十分に愛撫をすれば彼女は頬を薄ピンクに染め潤んだ瞳で見つめてくるだろう。
そして、僕は自分の欲望を彼女のなかに……ッ…
鶴丸「お、おい光坊?体調が悪いんなら……」
燭台切「ッ…大丈夫だよ。ごめん鶴さん僕……どこかで涼んでくるよ」
鶴丸「……わかった。本当につらいようなら部屋で休むんだぞ?部屋ならたくさんあるからな」
燭台切「あ、うん……涼んでから休ませてもらうよッ…それじゃ」
これ以上、ここにいたらダメだ。
あの子のいる脱衣所からは離れているとはいえまだ近いところにいるのにこんなんじゃ……ッ…
石切丸「……あれ、燭台切くん……ずいぶんとつら」
燭台切「ごめんッ…石切丸さん、またあとで……ッ…」
もう、話している余裕すらなかった僕は急いでその場から離れた。
背後で笑みを浮かべている人に気づけずに……