第8章 お引っ越しをはじめよう
長谷部の計らいで一度にいっては混乱するとのことでまずは短刀から向かうことになったらしい。
まだ馬小屋の方は見てないけどみんなでいったらすごいことになるのは私にだってわかる。だがそれを瞬時に思い付かなかったのは恥ずかしい限りだ。
私はとりあえず大広間で休みながらみんなのことを見ていた。
暗かった表情が明るくなってる。
ぼろぼろだったのに綺麗になって笑顔になっている。
そんな姿を見ているとみんなのためになれたんだなって嬉しくなって安心した。
燭台切「……るじ…………主!」
「ふ、はぃ……?」
燭台切「大丈夫?なんだかボーッとしてたけど」
「あぁ……眠たく、て……」
燭台切「力を使いすぎたんだね……全員の転送までまだ時間があるし少し仮眠でもとる?」
「……寝たろうって言われそうだけど……少しだけ……」
燭台切「じゃあ、はい」
燭台切さんは私のとなりに座ると、私の頭に触れて軽く引かれたから身を任せると燭台切さんに寄り掛かる感じになって肩に頭を預ける形となった。
……あ、これあれだ。
電車とかでよく見る……。
燭台切「本当は横になってほしいところだけど、僕の膝を枕にしても寝心地はよくないかもしれないからね」
「……燭台切さんの肩、なんか堅い」
燭台切「ご、ごめん……」
「……でも、こんなことするの初めてでドキドキするかも」
燭台切「……主、頑張りすぎるのはよくないよ。主のお陰で僕らの傷は癒えたかもしれないけど、主がこんなんじゃ心配になるよ」
頭をポンポンと撫でてくれながら話をしてくれる燭台切さんに耳を傾けた。
頑張りすぎるのは、よくない……。
また、間違えたのかな。