第8章 お引っ越しをはじめよう
長谷部「主……本当に大丈夫なんですか?」
「大丈夫……薬研くんが、言ってたんでしょう?私は人に酔ったから休んでるだけだって、薬研くん、が」
長谷部「は、はぁ……」
何とか復活した私は何事もなかったように部屋から出て長谷部と遭遇した。
私は人に酔って部屋で休んでいるという設定らしい。
いろいろと流されちゃったけど、もう三度目はない。
あまりしたくないけど、危険と感じたものは警戒しよう。
まさか、あんな大人とも子供とも言えない薬研くんにあんなことされるとは思わなかった。
声からして中にお兄さんでも入ってるのか、と思いたくなるが彼らは見た目は小さかったりするが実際私よりも年上な訳で……いや、考えないでおこう。
部屋に来たかったら来れば、みたいなこと言っていたが誰が言ってやるものか。私が誰にでも尻尾振ってついていくわけじゃないことを証明しなくては舐められる。
審神者として、それは避けたいかな…。
「すぅ……ただいまー」
深呼吸を繰り返して大広間に戻るとみんなこちらを見てくれたが……いくつものの目に見られるとちょっと怖くもある。
だけど、これだけの人と仲良くなれたんだと思うと嬉しいものがあるな。