第5章 短刀
?「失礼するよ」
「!?」
声がしてビクッと身体が反応するとすぐに布団を目元の下まであげた。
部屋のなかに入ってきたのは……。
「……美人」
?「君には負けるよ」
私は平凡ですよ。
そう思いながら部屋の中に入ってきたのは緑色の髪色をした長髪男子だった。
寝転んでいるからあまり見れないがこの人……スタイルがいい。
綺麗で美人でスタイルがいいなんて女子の憧れだな……。
にっかり「初めまして、僕はにっかり青江」
「にっこり青江?」
にっかり「君がそう呼びたいのならそれでもいいよ」
「……にっこりさん、にっかりさん……じゃあ、青江さんで」
そばにまで来て正座して私を見つめてきた青江さんに改めて美しいなと思った。
ここの人達はみんな美しいから困ってしまう……
「……あ、寝転んだままでごめんなさい私は……なつみといいます」
にっかり「名前、か……」
名を告げると、みんな何かしら反応をする。
政府の人からもあまり教えない方がいいとは聞いていたので名を告げられたことに驚くものがいても不思議ではない。
特別な意味があるのは知っている。
だからこそ……少しでも信用してもらえるよう名を教え続けるだけだ。