第4章 ゴールデンウィークと実家とワタシ
結局、私の意見を母が尊重してくれたお陰で
私は東京に残ることができた。
さすがに中学生1人残してはおけないので
母も一緒に残った。
宮城へは
父1人で帰ることとなった。
年が明け、
私は第一志望である音駒高校に
無事、合格することができた。
もちろん、志望動機は
鉄朗が居たから。
不純な動機だけど
そのお陰で
両親の説得やら
受験勉強やらを頑張れた。
高校入学が決まり
今度は私が1人で住むことになった。
さすがに1人で一軒家には住めないので
学校から程よい距離のアパートを借りた。
母は入学式のあった週末に
宮城に帰ってしまった。
改めてひとりの空間。
最初は
毎晩のように泣いていた。
鉄朗に腫らした目を
何度か指摘された事があった。
その度に、優しく抱きしめてくれた。
私はホント
幸せで、周りの人に恵まれてると
改めて思った一年間だった。