第4章 ゴールデンウィークと実家とワタシ
母に連れられ
両隣と真向かいのお宅に挨拶に行った。
「すみません、隣に引っ越して来ました花宮です、なにかとご迷惑掛けるかと思いますが宜しくお願いしますね!」
母の後ろに隠れながら
私は様子を伺っていた。
「あら、こんにちは。娘さんお幾つですか?」
「ひっ!!」
「コラっ! ヒカリちゃんと挨拶しなきゃ失礼でしょ! すみませんね、引越してきて緊張してるみたいで……普段はもっと元気何ですけどね……」
急に私に注目が来たので
思わず母の背中にベッタリくっついた。
「恥ずかしがり屋さんなのね? うちの子もそんな感じで……、6年生なんですけどねぇ……」
「まぁ! ヒカリも6年生なんです! 良かったわね! お隣に同級生が居て♪」
「…………」
2人はまさか同級生だなんてと
早速意気投合している。
「なにかあれば仰って下さい。ヒカリちゃんも、うちの子と仲良くしてあげてね! 研磨って言うの。似たような雰囲気だから、見たらすぐ分かると思うわ♪」
「すみません、お邪魔しました!」
孤爪家の門を潜り
私達は新居へと戻った。