第4章 ゴールデンウィークと実家とワタシ
電話を切る前、
最後にまた
「気を付けろよ」
と念を押した。
あー、
なんで今ココに居ねーんだよ!!
「ふぅ……」
電話越しに聴いたヒカリの声
最後震えてなかったか?
俺、不安にさせちゃったのかな……?
ふと、先程までうるさくしていた
部員達がしーんとしてる。
振り返ると……
「んぁ? お前ら、固まってどうした?」
みんな口をあんぐり開けて
こちらを見ている。
「クロが、いきなり愛してるとか言うから、みんなびっくりしてるんだよ……」
「はぁ?」
みんなの気持ちを研磨が代表して
代弁してくれた。
「なんだよ、好きな女に愛してるって言って何が悪い?」
「うわ、リア充……」
「クロさんが……」
「お前ら好き放題言いやがって……」
まぁ、リア充か非リア充かっつったら
リア充な訳だが……。
コイツらに僻まれる義理はない。
「遠征中、練習量倍決定な」
「鬼!!」
「リア充!!」
「無理……」
「うっせー!! 主将命令だ! ゴラァ!!」
「「ヒィィ!!!」」
「…………」