第2章 スポーツ男子とワタシ
「新作のこれ! 飲みたかったんだよねー♪」
奈々は一番大きいサイズの
毒々しい色をした新作ドリンクを
嬉しそうに啜っている。
私はいつも
キャラメルラテ。
夏でも冬でもホットです。
冷えは女の大敵だからね!
「で? で? 黒尾先輩とどうだったの??」
半分位一気に飲んだ奈々は
輝く瞳で見つめてくる。
「購買で夜久さんと会って、話してたら鉄朗も来て、でもなんか怒ってるみたいだった。夜久さんは逃げるようにどっか行っちゃうし……」
「まぁーたヒカリがなんかしてたんでしょ?」
「え? 私はただ、夜久さんの背が伸びたーってしてただけだよ?」
腕を組んで何か考えている奈々。
不思議そうに見ていると急に
「私にもちょっとやってみせて? 夜久先輩にやったみたいに!」
「え? 普通に……こう、背ぇ伸びたねー? って……」
「これだ!!」
「へっ?」