第2章 スポーツ男子とワタシ
ホームルームの後
大親友の奈々に頭をセットし直してもらう。
「ヒカリってさ、ホント不器用だよね……」
「いやいや、奈々が器用過ぎるんだって!!」
あっという間に
私の頭にお団子が出来上がる。
「せっかく綺麗な髪してるんだから、もう少し気を使ってあげなきゃ髪が可愛そうだよ?」
頭上に出来たお団子をプスプスと
弄っているとほっぺを抓られた。
「聞いてますかー? お嬢さーん?」
「ひぃてまふー(聞いてますー)」
奈々は持っていた櫛を
鞄にしまい私に向き直る。
「で? この週末はどうだったの? バレー部オフだったんでしょ?」
「どうって言われても……とくになにも、いつも通り……って感じ」
「えー? なんでなんで? どっか出掛けたりしなかったの??」