第12章 夏休みとワタシ
急に2人きりにさせられ
どうしていいかわからず
妙な空気が流れる。
先に口を開いたのはヒカリだった。
「鉄朗……ごめんね、迷惑、掛けて……」
「気にすんな、マネージャーも部員のうちだから、部員の管理は部長の仕事だろ」
そう、もう俺は彼氏ではない。
「出てた方が良ければ出てくぞ……」
Tシャツの裾が引かれる。
「もう少しだけ、ココに……居て……」
「ゆっくり休め!」
タオル越しにヒカリの額を撫でる。
「ありがと……部長……」
「ぉぅ……」
それからは2人とも口を開くことは無かった。