第12章 夏休みとワタシ
午後10時。
部員たちの入浴が終わってから
私たちマネージャーの入浴時間となる。
他の学校のマネージャーさんたちと一緒に
浴室へと向かう。
女の子同士での入浴って
なんだか修学旅行みたいで楽しい。
沈んだ気持ちも
色々話をすれば
考えなくて済むからいい──はずだった。
「花宮ちゃんてさ、音駒のキャプテンと付き合ってるじゃん? 馴れ初めは?」
「わー! 私も聞きたーい♪」
湯船に浸かりゆっくりしていると
いきなり革新を突かれてしまう。
「え、あ……いや、普通……ですよ」
「それが知りたいのぉー!」
「いつから付き合ってんの??」
胸が当たるくらいに
近付いて、逃げる隙を与えて貰えない。
「ぅぇっ、えと……中学の時から……です」
「おぉー!! 長いねぇ♪」
「もうラブラブでしょぉ♪」
「い、いえ、そんな事は……」
もう、終わってるから……。