第12章 夏休みとワタシ
昼間はひたすら試合して、
負ければペナルティー。
それなのにみんな
動き足りないのか自主練に励んでいる。
なにか一つの事に一生懸命になれるのは
素晴らしい事。
私も、今だけは
ちゃんとサポートしてあげなきゃ。
今日は食事の当番もないので
部屋でゆっくりしていよう……
そう思って歩いていると
後ろから声を掛けられた。
「ヒカリさん……お疲れ様です」
「…………蛍ちゃん」
以前の事もあり
つい身構えてしまう。
「そんなに期待しなくても、こんなとこじゃ何もしませんよ?」
「…………」
蛍ちゃんの顔は笑っているのに
その笑顔が怖いと思ってしまう。
「部長さんと、なんかあったんですか……?」
「…………」