第10章 秘密とボク
僕は再びヒカリさんの唇を奪う。
無理矢理口内に入り込み
彼女の舌を吸い上げる。
「んふぁっ、んんぅ……んっ、んぅ……」
彼女の口から
甘い声が漏れ、口の端からは
行き場を失くした唾液が溢れている。
暫くヒカリさんを堪能し
唇を離すと銀糸が2人を繋ぐ。
「はぁ、はぁ……」
トロンとした瞳で僕を睨みつける彼女。
「ヤラシイ顔……」
ついつい口角が上がってしまう。
「蛍ちゃん、何で……」
震える声でそう言うと
堪えていたモノが瞳から溢れだす。
遠くで扉の開閉音が聞こえた。
僕は彼女の耳元に顔を近づける。
またなにかされると思ったのか
ヒカリさんがビクッと身構える。
「好きだから……ですよ?」
首筋に吸い付くと
「んっ」
と甘い声が漏れる。
名残惜しいが
彼女をその場に残し
階段を下っていく。