第9章 夏のオバケとオレ
こんなことになるとは思わないから
ゴムの持ち合わせがない……。
でも、入れたい……。
呼び出し音が鳴る携帯を片手に
ヒカリの下着をずらし
いきり立つオレを、無責任ではあるが
絶賛大洪水中のナカへ一気に突き刺した。
「んっっ!!!」
『もしもし……?』
あんな薄っぺらいゴム一枚で
こんなにも感覚は変わるものなのか……。
挿入の衝撃で果てたヒカリの
締め付け感に持っていかれそうな意識を
電話の向こうの研磨に無理矢理向ける。
「あ、悪ぃ研磨! ちょっとヒカリがへばっちまったみたいで……戻んの遅れるから、先帰ってていいぞ」
『……わかった……』
話してる間も
腰の動きは止まらない。
クチャクチャと言う接合部の音や
時折漏れるヒカリの甘い声が
電話越しに聞こえてるんじゃないか……。
そのドキドキ感がまた
俺の興奮を煽る。
「悪ぃな!」
『お大事に……』