第7章 黒闇家は鬼の血を引く
「この姿は黒闇家の中でも見せ合うことはない」
「そうなんですね」
となればとても貴重な気がした
「なんだか勿体ないです。こんなに綺麗なのに」
鈴音は八千代の髪に手を伸ばす
うらやましいほどサラサラとしていた
滑らかでさわり心地が良い
「…もういいか?」
「えっ、あっ。すみません」
気がつけば何度も手ですいていた
慌てて手を離すと腰を引き寄せられる
「さて、仕事だ」
「は…はい」
本来の目的を思いだし、顔を赤らめる
今度はここで…八千代と
そう思ったら胸が熱くなる
「鈴音…」
唇を塞がれ、押し倒されると鈴音は八千代の首に腕を回す
すぐに二人は熱を持ち、互いを求めて舌を絡ませていた
「八千代さ…ん」
着物の上から胸を弄られるも物足りない
もじもじしていると八千代は口角を上げて笑う
「……っ」
鈴音は息を飲んでいた
八千代の雰囲気がいつもと違うせいでまるで別人と一緒にいるようだ
だが愛しさは変わらない
それどころか八千代の別の姿を見れたことが嬉しくてたまらなかった
「あぁっ…」
徐々に与えられる刺激に鈴音は甘い声を漏らす