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交わりの祠【R18】

第7章 黒闇家は鬼の血を引く


「話は聞いた。お前ら、婚姻を結ぶそうだな」


「あぁ。文を送った通りだ」


「そうか…」



銀次は目をそらす


反対されるのが怖くて鈴音は再び頭を下げる



「ふ、ふつつか者ですが、どうぞよろしくお願い致します」


「馬鹿野郎。頭を上げろ。お前らが決めたなら反対はしねぇ。好きにしな」


「ありがとう…ございます」



鈴音は少しぽかん、としてしまう


自分の村でもそうだったが、話が簡単に進んでいく


もしかしたら事前に話をしてくれていたからかもしれないが…



「顔見せはもういい。とっとと祠に行け。八千代の匂いがきつくてかなわん」



銀次は眉間にシワを寄せ、鈴音たちを追い払うように手を振る



八千代さんの匂い?


鈴音は首を傾げるが、なんとなく追及せずにいた



「ありがとな、じじぃ。早速結界の強化に行ってくる」


「あぁ。せいぜい励めよな」



鈴音はもう一度頭を下げると八千代の後に続いて部屋を後にする



緊張から解き放たれると鈴音は八千代を見上げた



「黒闇家がお護りする祠はどちらにあるのでしょうか?」


「あぁ。この屋敷の裏山だ。行くか?」



問われて鈴音は頬を赤らめる


祠に行き、結界を強化するということは、八千代と交わるということだ


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