第6章 ★薫の秘め事(~P83)
「奏月さん、そういえば…黒闇家の人は鼻が利くって話…本当なのですか?」
薫は奏月が恭子に言っていた事を思い出していた
恭子から何人もの男の匂いがすると…
「えぇ。我々は鬼の血を引いていますからね。鼻が利くんです。だからこそ、黒闇家の女は何人もの男を相手にする事はありません」
「と、いうことは…今いらっしゃってる黒闇家の方にお会いしたら、私に奏月さんの匂いがついてるとバレてしまうのでしょうか?」
恐る恐る尋ねると振り向かされ、向かい合う形となる
「陽那のことですね。当然あの子も鼻が利きます」
「ような…さん、っていうんですね。そう、ですか」
「おや?陽那に知られてはいけない理由が?」
奏月の目が鋭くなる
慌てて薫は首を横に振った
「ち、違います!でも…恥ずかしいなぁ…って」
「私は知らしめたいですね。貴女が私のものだと」
言われてかぁっと顔が赤くなる
それはこっちのセリフだ
だれにも奏月を取られたくない
白霧家には女が多い
その分奏月を狙っている人も多かった
「奏月さんに私の匂いも付けばいいのに…」
「おや、誘っているのですか?」
「えっ…ち、ちがっ…」
「ここでは怒られそうなので、続きは夕食の後にしましょう」
当然のように言ってのける奏月
何度も交わったというのに体力はまだまだあるようだ
薫は体力の限界を向かえていたが、頷いていた