第6章 ★薫の秘め事(~P83)
「おや、せっかくの美しい胸を隠してしまうのですか」
薫が座り直し、胸を隠していたことが残念なのか奏月は眉を垂らす
薫はわからないことだらけだった
「あ、あの…菊様に許可って…」
「はい。言った通り、この村に着いてすぐ貴女に一目惚れをしました。なので菊様に確認し、許可を頂いたのですよ」
「確認…?」
「えぇ。貴女の名前や特別な相手がいないこと、そして口説く許可を頂いたのです」
「なっ…」
薫はぼっと顔が赤くなるのを感じた
まさか、奏月が言っていた事は全て本当の事だと言うのだろうか
「薫さん、私はもう我慢できません。貴女の気が変わらぬうちに早く抱きたいのです」
「ま、待ってください!」
薫が声を上げると奏月はピタリと止まった
「気が…変わりました」
「えっ?」
「言わないつもりでしたけど…白状します」
そう言って薫はごくりと唾を飲む
奏月は不審な顔をしながらも薫の前に座った
「わ、私…奏月さんの声にすごいドキドキしてました。名前を呼ばれると胸が熱くなるんです。それから…体を拭いた時に見た貴方のモノが忘れられず…この二日間避けてました」
「薫さん…」
「昨夜、この部屋を訪れた恭子を見た時も気が狂いそうで…。私、気づいたんです…奏月さんが…好きだと」
「っ!?」
奏月が目を見開く
と同時に抱きしめられていた