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交わりの祠【R18】

第5章 官能的な仕事


聞き間違い、ではないだろうか



しかし、こんな静かな場所で八千代の言葉を聞き逃すわけはない



だとしたら…



「八千代さん、今…」


「…おいおい。聞いて無かったのか」


「も、もう一度言ってください!」


「鈴音に嫁になって欲しいって言ったんだ」



ぶわっ、と涙が溢れる


祠は亀裂が入り、事態は最悪なはずなのに


今までに感じたことのない幸せが鈴音の中を駆け巡った



「返事は?」


「こ、こんな…私でよければ。末永く…よろしくお願いします」



泣きながらだとうまく喋れない


しかし、八千代は嬉しそうに笑った



「じゃ、お披露目行くぞ」


「へ?」



袖で目元を拭われると涙が少しずつ落ち着く



「そういえば何のお披露目ですか?」


「決まってるだろ。俺とお前の婚約についてだ」


「え…えぇぇ!?」



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