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交わりの祠【R18】

第4章 交わりの祠


「今はいいのよ」



鈴音の不安をよそに菊はそんな事を言った


今は…いい?


訳がわからず菊を見つめる


すると菊はクスっと笑った



「その様子だと、相手の方との相性は良かったってことかしら」


「えっ…えぇっ!?」



鈴音は驚いて声を上げる


菊は相性と言った


それはどういう意味なのか、今の鈴音には一つの意味しか浮かばない



「あ、あの…」


「私には隠さなくていいわ。全て、知っているから」


「…おばあ様?」


「そうね、私以外には話してはいけないわ。そして、あなたは知るべきね。巫女の役割を」



そう言いながら菊は昔を思い出す様に遠い目をした




桜楼巫女


黄の國島の南側を任される白霧家から選出される


そして、祠の結界を強化し続け、現を護る役目がある


それは周知の事実で知らない者はいない


だから誰もが鈴音を称え、崇めるのだ




そんな中、当事者だけしか知らない事実がある


それはどの歴史書にも載っておらず、口頭で伝承されるものだった


歴代の祠の護り手たちは、ほとんどが難題にぶつかる事がある


鈴音の場合は祠に亀裂


菊の時代は魔力の減少だった



その時に解決する方法は一つ




白霧家と黒闇家が交わる事ーー



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