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交わりの祠【R18】

第14章 龍の巫女





翌日、桜から向けられる視線がやけに痛い


鈴音は目を泳がせていた


何も言ってこないが昨夜の事は察しているのだろう


桜は小さくため息を吐くと口を開いた



「では、今日は基本的な足の運びを学んでいただきます」


「お願いします」



部屋の隅には帳がおり、小太鼓を叩いて音頭をとってくれる


それに合わせて足を滑らせ、くるりと回る


見習い巫女だった時、何度も舞の練習はした


だから舞うのは嫌いではない


普段は神の為に舞うが、今回は豊作を願って龍に見せるためのもの


龍に見惚れさせるために色気が必須という条件付だ



「いいですね。一小節目は荒れた土地を見て嘆く巫女を表現します。余裕が出てきたら動きに合わせて流し目を…」



桜の動きを手本にしながら鈴音は基本を学ぶ


覚えれば覚える程楽しくなってきていた


桜は誉め上手で、鈴音もその気になり


気がつけば日が暮れていた




その夜


夕食後に八千代へ近況を報告すれば、未だに不満そうな顔をしつつもちゃんと話を聞いてくれた



しかし…



「ちょっと全身筋肉痛みたいで。ガチガチです」



何気なく言った一言が八千代に火を付けてしまう



「へぇ。ならほぐしてやるよ」


「……え?」



気がつけば鈴音に八千代が覆い被さっていた


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