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交わりの祠【R18】

第14章 龍の巫女



「黙れと言っている!」



八千代が怒鳴ればまたしてもその場が凍りつく


そんな中、横では桜がクスクスと笑っていた



「桜ちゃん?」


「あっ、失礼しました。八千代様は本当に独占欲が強い方だなぁと思いまして」


「…はぁ」



意味がわからなかったが、隣で八千代は怒鳴り続ける



「鈴音を皆の見せ物にするつもりは無い!」


「ですが、鈴音様の美しさでしたら龍も見とれて直ぐに鎮まりましょうぞ」


「龍であっても鈴音に見とれることは許さん!」



なっ…!?


鈴音は顔を真っ赤にする


桜の言っていた意味を少し理解した



「龍だけではない。他の男どもに鈴音を晒し、鈴音に欲情する者が現れたらどうするつもりだ!」


「や、八千代さん!?」



慌てて鈴音が止めに入るが八千代は聞く耳持たなかった


何を言ってるのだ


別に鈴音は忍んで生活しているわけではない


村を歩けば普通に他の人にも会う


祝言後、村中を練り歩いた時も多くの人に会っている


鈴音から言わせれば晒し者になるのは今さら?といった感じだ



「そ、それはですなぁ…」



八千代の意見に老人たちは焦ったように目を泳がせる


ひ、否定してください!


と心の中で叫んだが老人たちには届かなかった


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