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交わりの祠【R18】

第12章 ★桜の秘め事(~P182)





「…そう。桜ちゃんは帳くんとちゃんと話し合いたいのね。でも、話す機会がないと」



話を聞いた鈴音は困ったようにうーんと唸る


桜はただ頷くだけだった



「とりあえずお茶を用意するわ。そしたら一緒に考えましょ。ねっ?」



そう言って鈴音が立ち上がると、桜は慌ててそれを制した



「お茶なら私がお持ちします!」


「いいのよ。他の方に頼むから。桜ちゃん、その泣き顔じゃ戻りずらいでしょ」


「あっ…」



それは否定できなかった


今の桜の顔は酷いだろう


これ以上有無を言わさず鈴音が屋敷の中へ戻っていく


その背中を見つめ、桜はため息をついた


鈴音に甘えただけでなく、迷惑までかけている



「…私の、バカ」



またしても襲うのは後悔


最近は悔やんでばかりだ


桜は机に伏せ、鈴音の帰りを待つ






しばらくすると足音がして桜は顔を上げる


鈴音が戻ってきたと思ったのだ


しかし現れたのは



「帳くん…」



会いたいと願っていた帳本人だった



「あれ、桜。八千代様と鈴音様にここにお茶を運ぶよう言われたんだが」



帳の手には盆


キョロキョロと辺りを見渡し二人の姿を探していた



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