第8章 止まらない刺激
「実はな…」
八千代にしては歯切れが悪い
鈴音は八千代を見つめたまま続きを待った
「お前が意識を失っても止まれなかったんだ」
「へっ?」
「ぐったりしたお前を抱き続けたんだよ」
「え…えぇっ!?」
鈴音はぼっと顔が赤くなるのを感じた
意識が無い間にも八千代に抱かれ続けたというのだ
「…悪かった」
「何故謝るのですか。やはり、最後まで意識を保てなかった私が悪いです」
それに…と言って鈴音は続けた
「意識を失ってる間も八千代さんに愛されていたなんて…幸せです」
照れた鈴音は両手で顔を覆う
恥ずかしい事を口にしてしまった
「鈴音…」
「あのっ、では。結界の強化は?」
「無事に終わった。俺もいつもとは違う力が出せたよ」
「よかったです…」
ほっと一息つくと腕を引かれる
一瞬で鈴音は八千代の腕の中に閉じ込められていた
「鈴音、お前ほんと可愛いな」
「えっ、なっ、なんですかいきなり!?」
「怒るかと思ったのに、簡単に許すなよ」
おでこにちゅっとキスをされる
とろけそうな程甘いキスだ
またしても好きが溢れてしまう
「八千代さんだからです。私きっと、八千代さんになら何されても許せる気がします。あ、もちろん浮気は許しませんが」