第8章 止まらない刺激
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ゆっくりと目を覚ます
ぼんやりとした視界に映ったのは見慣れない天井だった
もう夜なのか、部屋は薄暗い
「やっと起きたか」
声がした方へ顔を向ける
すぐ横に八千代が座っていた
その姿は元に戻り、鈴音を優しく見下ろしている
「八千代…さん?」
「体は平気か?無理させて悪かったな」
八千代に頭を撫でられ、心地よくなる
だが、次第に頭がはっきりしてくると勢いよく体を起こした
「鈴音?」
キョロキョロと辺りを見渡す
ここは八千代の部屋だ
「八千代さん、何がどうなっているのでしょうか…」
恐る恐る訪ねる
鈴音はちゃんと着物を着ており、布団に寝かされていたようだ
記憶を辿るが交わっている途中から曖昧だった
「印に触れてからしばらくしてだな。お前が意識を失ったのは」
「…えっ!?ということは、結界の強化は…失敗してしまったのですか!?」
鈴音は慌てて八千代の腕を掴む
だが八千代は目を反らして鈴音を見ようとしない
「八千代さん…申し訳ありません…」
「いやいや。頭を上げろ。謝るのは俺の方だ」
えっ?と頭を上げれば、八千代は申し訳なさそうに鈴音を見る