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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第8章 冷静なリーダーと嬌艶な夜


ホールさんに連れられて個室へ行く


「何かあったら絶対に駆けつけるからね
ティナを傷つけたりしないからね」


「大丈夫です… と言いたい所ですが
今は女なので… 何とも言えないですね
男の時なら問題ないんですけど…」


「ティナは最初から女の子なんだから
しかもまだ16歳だよ
こんな仕事も本当はさせたくなかったけれど…
できる範囲でがんばって欲しいな…」


ホールさんが申し訳なさそうに私を見る
本当に私にやらせたくなかったんだな…


「そんなに気を遣わなくても…
こっちの世界に足を踏み入れた時点で
覚悟は出来てますからね」


強い意志を持ってホールさんを見つめ返す
国が消滅し逃げた時から変わらない意志を…

ホールさんは私の頭をぽんぽんとして


「さすが… 909の優良メンバーなだけあるね」


あっ、良かった… ホールさん笑ってる…

会場から離れた静かな場所で足を止める


「失礼致します
先程の踊り子を連れて参りました」


「そうか、中に入れ」


ターゲットは既に中にいるらしく声が聞こえた
ドアノブに手をかける
ホールさんが背中を軽く押してくれている

私は1人じゃない…
なんとしてでもチケットを…!


「お待たせしてしまい
申し訳ございません。
踊り子のティナと申します。」


中に入り軽く自己紹介をする
バタンとドアが閉まる

この空間にはターゲットと私の2人…


「ティナと言うのか
さっきの踊りは色気があって素晴らしかった
さぁ、こちらに来なさい」


そう促されてターゲットの隣に座る


「そんな距離を空けないでほら
もっと近くに来てよ」


ターゲットに肩を抱かれて寄せられる
身体が密着する
お酒と汗が混じった
男の臭いはあまり好みじゃないなぁ…


「ティナちゃんは
俺とよく目があってた気がするけど
そんなに俺が気に入ったのかい?」


至近距離で喋られると余計に臭うなぁ…
いやだって…
気に入られなきゃチケットとれないし…


「はい…
一目見て旦那様が気になってしまって
ついつい目で追ってしまいました…
ご迷惑でしたか?」


ターゲットの顔を見る
この体制だと自然に上目遣いになっているだろう…
仕事とはいえ、いやだなぁ…
女を落とす方が慣れちゃってるからなぁ…
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